静脈ライン確保のコツ!
点滴がうまくなりたいと思ったら静脈ライン確保のコツを掴んでみましょう。点滴を苦手としている人はこの静脈ラインの確保が上手くいっていないことが多いです。そのため静脈ライン確保のコツがわかれば点滴の苦手意識を克服できるかもしれません。
まんべんなく探す
点滴をする際にはどの程度血管を探すのかは重要なポイントになります。長く探しすぎても患者さんに緊張を与えてしまいますし、また自分にもプレッシャーをかけていくことになります。また、探す時間が長くならないよう意識しすぎて手近にある血管にすぐに刺してしまうのも、どの血管に刺すか十分に検討しているとは言えません。
そのため静脈ライン確保のコツには右腕も左腕もまんべんなく探し、麻痺がなく関節にかからないという最低限のポイントを守った上で素早く行うことになります。重度の麻痺側に点滴をしてしまうと点滴漏れに気づけなかったり、漏れてしまった後の皮膚トラブルなどの症状も収まるまでに時間がかかってしまいますので気をつけましょう。
表面ではなく奥の血管
血管は加齢とともに徐々に浮き出てきますので、高齢者は一見血管が見やすく、血管選定に時間がかからなさそうに思えます。表面に浮き出ている血管は太く見えますし、静脈ラインを確保しやすく見えてしまいがちですが、その陰に隠れている奥の血管の方が弾力がありまっすぐなので、静脈ラインの確保に向いています。
皮下脂肪が落ちたり肌の張りが失われることで静脈は浮き出てきますが、浮き出ているからといって静脈ラインの確保に向いているとは限りません。静脈圧が上がったことによって表面に大きく浮き出ている血管は、もともと細い血管が膨張して浮き出ている可能性もあり、脆くて漏れやすい可能性があります。静脈ラインに向いているのは健康的な血管ですので、奥にある血管を探すことに努めましょう。
まっすぐな血管に留置
先述しましたが表面に浮き出ている血管よりも奥の血管の方がまっすぐです。蛇行している血管はサーフローの外筒が柔軟だったとしても進むことが難しいケースもあります。そのため蛇行している血管ではなく、まっすぐな血管を選ぶのが静脈ラインを確保するコツになります。そしてこのまっすぐな血管に針先が最低15mm程度留置できれば良いので、血管を選んだら動かないようにしっかり固定します。あとはまっすぐな部分の血管に針先を留置できるように針を刺す位置を調整すれば静脈ラインの確保はほとんど成功と言えるでしょう。針先を留置できるまっすぐな血管に対して、針先をどこに持っていくかをイメージしながら行うことがポイントです。